といいつつ、忘れないうちに少し旅行を振り返る。

Palermo (Sicilia)


「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」は川端康成だけど、「ボロ布がかかった鉄格子を開けると床がなかった。」は夜のパレルモ。


出 発の便は私の手違いで30分出発が遅れた。チュニジアへの中継地として寄るだけのはずが、諸事情によりチュニジア行きを中止してパレルモに長居することに なった。宿の入口付近は地面がなくて、板きれが適当に渡してあるだけだった。なんかあまり幸先のよい始まり方ではない。この後１週間は毎日暴風雨やらお天 気雨に見舞われていたから、これは前兆だったと言えるかもしれない。


パレルモはフェニキア人によって築かれた都市だが、その後イスラム・ノルマン・スペインなどの支配を受けてきた。以前来た時はローマで暮らしていた友人が 「ここはイタリアじゃない…」と呟いていたが、確かに東南アジアとかアフリカの親戚ですと言った方がうなずけるかもしれない。（行ったことないからわから ないが）人も車も建物もとにかく雑然としている。信号も車線もあってないようなものだし、建物も造ってるんだか壊れてるんだかわからない。様々な年代と文 化がごちゃまぜになっているのでどこを歩いても面白いと思う。治安が良いとは思わないが、居心地はとてもよい。そして相変わらず死んだように眠る犬たち。そういえば猫を見かけなかった。


さんざん風と雨にもみくちゃにされて、悪態をつきながら街を徘徊すること３日間。そしてシラクサへ。さらばパレルモ。来たら来たで大好きだが、好き好んでは来ないと思う。


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Palermo;
バ ス停は駅の左側の道端にある。バスが縦列駐車しまくりで、目的のバスを探すのが面倒くさい。が、イタリアにおいて一分の狂いもなく出発するので素晴らし い。出発したはいいが、他のバスが邪魔で道に出るまで10分かかったりすることもある。各バスのオフィスは脇の建物のどこかにあるので出発する前に買いに 行く。シチリアは、断然バス移動の方が安いし早いし楽しい。

フェリーターミナルは駅から結構遠い。歩けないことはない。30分くらい。