2009年4月24日

Matera

Materaは洞窟住居の街。バスの中から友人に「今からMateraに行くんだよ」と電話したら、「なんでよりによってそんな寂しいところに一人で行くのだ」と言われた。まぁ、確かに。。



うっかり地図を持たずに散歩に出たら、その辺を見てすぐ帰ってくるはずが3,4時間彷徨い歩くはめになった。真剣に行き倒れるかと思った。

言っておくが、ここは地図を持って歩いてすら迷う。私が地図が読めないわけではない。地図に記されてる道が、そもそも公道か私道か、スロープか階段かハッキリしない上に、地図上の道が塞がれていることが多々あるからだ。某有名ガイドブックには、「sassiのどこからも高台のドゥオモが見えるので迷う心配はない」と書いてあるが、そんなことはない。むしろ、どこからも見えない。斜面にびっしり家が建って、その隙間をが道になってるのだから、見えるわけなかろう。上も下も、50m先すら見えない。パレルモといいシラクーザといい、いいかげんにしろ、このうそつきめ、死ぬかと思ったぞと編集者に言ってやりたい。


渓谷の反対側に行くと、街全体が見渡せる。車で10分。道路から展望スポットに行く道は映画「パッション」の撮影に使われたと言っていた。連れて行ってくれたのは、カターニアからの夜行バスで知り合った、Matera出身、Ragusa在住の人だった。本当ならBari経由で、バスか電車でえっちらおっちら行くことになったと思われるところを、どこの馬の骨とも分からない私を拾ってくれて、ここまで連れてきてくれた。ありがとう。南のいいところの一つに、人との距離が近いというのがあるかと。人が優しけりゃ街も面白いし食事も美味しい。「ここは私の通っていた小学校」とか、「あのガソリンスタンドの店員は高校のともだち」とか、「この写真は昔の私、これは最近の私、あれも私でそれも私」とか、普段見るようなものばかりを見ることができるのも、楽しいことだ。



まぁ結局は南だろうが北だろうが、いい人に出会うといいところだと思うわけだから、「南のいいところは・・」といっても論理性には欠けているけど、イタリアは論理を捻じ曲げようが虚言をはこうが、次の日にはすべて忘れることのできる場所であるらしいので、いいか。


それからショーペロのせいで、半日バールでぼーっとするしかなかったことも付記しておく。旅行中はなんとぼーっとする時間の多いことか。街を歩いていても食事していても何はなくともぼーっとしているのだから、ショーペロのせいにするのは如何なものかと思わないでもない。


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Matera;
Bus>ローマやナポリから出てるが、本数は少ない上に早朝だったり夜中だったりする
Train>
Bariまでは私鉄。ボロい・遅い・ガラ悪い。チネージ(中国人)だといって車内で野次を浴びまくってもめげてはいけない。ましてや戦ってはいけない。ニコニコしてればいいこともある。それに日本人だと主張すると驚くほど態度が変わる。ここで空手や殺陣を披露したり空中浮遊でもしてみせれば、車内は拍手喝采になるのではなかろうか。

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